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エクステリア


59年式2000GTツインカム24(2号機 1999年1月登録) スーパーホワイト フルノーマル 161855km(2008年10月現在)

 

ーパーカーブームをうまく取り入れた、当時における最先端のデザイン。その際たるは、リトラクタブル式ヘッドライトの採用。加えて流れるようなハッチバックスタイル。XXはまさにウェッジシェイプが売りで、80年代前半のトレンドに先鞭を付けたデザインだ。それが一番の魅力という人も多いが、そこには実に細かな配慮がなされている。2ヶ月前にセンセーショナルなデビューを飾ったソアラが、アッパークラスのラグジュアリークーペというポジション(先代までのXXが負っていた)を引き受けたため、スポーツ性を追求したエアロダイナミクスボデー(カタログではそう謳っている)にシフトすることができたわけである。
えば前面投影面積の縮小、エアカットフラップ一体式のフロントバンパー、ボディリフトを抑えるためのヒップアップテールエンド。更にはボディとガラス面の段差も従来より少なく設計され、デザイン以上に機能の充実をめざしている。それらの成果は、空力レベルに直接顕ている。空気抵抗係数0.35(後期型は0.34)、排ガス規制以降のスポーツカーでは初のノーマル200km/hオーバーマシンという栄誉を勝ち取った。セリカシリーズとしての共通ボディと単純に思われがちではあるが、ホイールベースは+115ミリ、全長は+210ミリ、全幅も20ミリほど大きく、その効果と違いは想像以上に大きい。前後のオーバーハングは長く、コーナリングには不向きな一面もあったが、逆に180キロ台でも手放し可能な直進性と、GTカー的な性格を持っていた。

リトラクタブル・ヘッドランプ

1980年代の空力トレンドの一つとして、スポーツカーに多く採用された格納式ヘッドランプ。XXは日本車として3番目の採用となる。

ベース車のセリカが持つ、下端を支点に起き上がるライトよりも、ロングノーズのXXにはリトラクタブルライトのほうがデザイン的にもマッチしている。格納時と展開時の2つの表情が楽しめること、あるいは開閉アクションそのものがXXのアイデンティティのひとつといえた。

操作はシンプルで、ヘッドライトのスイッチをひねる段数でアクションが起こる。余談だが、前期型の中ごろにこの段数に変更を受け、消灯状態で展開することがなくなり、起き上がりと同時に点灯するようになった。

ファストバックスタイルのリヤゲート

初代から人気のあったリフトバックのリヤビューはこのXXでも健在。空気抵抗を考慮に入れてのことだが、やはりデザイン面でのアドバンテージのほうが高かったのではないだろうか。後に、さらに空力効果とスポーツイメージをアップさせるゲート一体式リヤスポイラーも用意された。

グラスエリアが広くて、日焼けやエアコンの効きなど様々な犠牲の上に成り立つ美しさなのだが(笑)、XX最大の弱点の一つと言える水はけの悪さが起因するサビや、ボディー剛性の問題もここに原因があったりする。

マイナーチェンジにおいて、外観上最も変化したのがこの部分(とフロントバンパー)で、ブラック一色からボディー同色に変更を受け、バンパーは形状もやや異なる。

ソフトフェイシェア・バンパー

バンパーカバーの素材にウレタンを選び、微量ながら衝撃吸収性が図られている。また一体化されたフロントバンパー下のエアカットフラップは、83年のマイナーチェンジ以降、下方に15mm、前方に50mm拡大され、空気抵抗係数が10パーセントほど向上した。

バンパーには樹脂製のハニカムグリル、ハロゲンフォグランプ、ターンシグナルランプも埋め込まれており、当時としては斬新な処理だった。

ただでさえロングノーズなのに、さらにエアダムまで大きくなった後期のXXは、たとえノーマル車高であっても、駐車場の段差や坂道越えにも気遣いが必要となる。

売当初の諸事情として、運輸省の認可が下りていなかったドアミラー、60扁平のタイヤ(15インチホイール)は、昭和58年あたりに順次変更が加えられた。そのため8月のマイナーチェンジ前にもカタログオプションで後期型と同じアルミを装着する個体や、後期型でフェンダーミラーを特注することも可能だった。
後期型のサイズは195/60R15。他トヨタ車と共通品。 最終タイプでは丸みをおび、可倒式に変更。画像は可撓式。

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